【熱中症予防】保育園での7つの方法/保育園看護師への道STEP14

保育園看護師への道

熱中症は防げる病気です。

言い換えれば適切な予防ができていないと熱中症になってしまいます。

熱中症になるのが怖いから室内でエアコンの効いた部屋で過ごそうと納得してくれないのが子どもです。

保育園の職員もできる限り外で遊びたい子は元気に遊び回ってほしいと願っていると思います。

また室内ばかりだと活動量が少なくなり昼寝時にあまり寝なくなったり両者にとってつらいですよね。

子どもと職員の希望は外で遊ぶ事なのですが、際限なく外遊びをしていると、年々増加する熱中症患者を見てとれるように集団で熱中症になってしまいます。

子どもと大人の幸せのために大事になるのが予防です。

保育園看護師さん・保育士さん・保護者の方に向け保育園でできる予防方法7つお伝えします。

今回の記事を読んで頂けるとこの様になります。

【最重要ポイント】熱中症の7つの予防がわかります

子どもの危険サインを見つけれます

コロナ渦で熱中症対策としてのマスク着用は不必要な根拠がわかります

【最重要項目】熱中症の予防7選

1 暑さに慣れる

質問です!7月と8月ではどちらが熱中症患者が多いと思いますか?

暑いのは8月なのですが、実は患者数は7月が多いです。

理由として梅雨明けに急に熱くなり体がまだ暑さに慣れていないからです。

2021年4月から政府の熱中症対策が強化され、4月〜6月は暑さに慣れること・エアコンの点検をしようと計画を発表しています。

6月までは無理のない範囲で外で遊び暑さに対してトレーニングしましょう。

2 ご家庭に協力の依頼をする

予防する上でご家庭との協力は絶対に必要です。

保育園から家に帰ってから熱中症対策は始まっています。

夕食をしっかり食べる為にジュースなど糖質の多いものを沢山飲んで満腹にしないようにする。

早寝することで体力回復早起きできるので朝食がしっかり摂れるようにする。

これらは熱中症に限らず大切なことですが非常に重要なことです。

園としてのアプローチとしては、保健だよりを通じてお伝えしたり、子どもの健康教育として熱中症を例にお伝えしています。

体調不良の情報もかなり重要で特に下痢や嘔吐は脱水を加速させます。

朝の受け入れの際に寝不足や朝食が取れなかった等の情報は聞けるようにしましょう。

体調に問題のある園児は状況により家庭保育をお願いしたり、外遊びの中止や観察を強化するなどの対策が必要になります。

3 暑さ指数【WBGT】による活動時間の判断

出典:環境省熱中症予防情報サイト

環境省が出している【暑さ指数を用いた指針】をダウンロードし、それを基に園のルールとして運動や生活活動の目安を決めます。

園ではこの表をすぐ確認できるようにしています。

ポイントは【暑さ指数】28℃以上の場合から急に熱中症の危険度が上がるので特に注意が必要です。

どう暑さ指数を調べるの?には

環境省の熱中症予防情報サイトで地域の数値を調べる方法

測定器を購入し現場の数値を測る方法

テレビやLINEの通知で知る方法などがあります。

お天気アプリに載っているものもあります。

詳しくは『熱中症対策【基礎編】』の記事を読んで頂けるとよりわかりやすです。

4 適切な飲水行動

まだ乳幼児では限界まで遊んでノドがカラカラで水を飲んだり、水分を上手に欲しがる事が難しいです。

そこで大人が働きかけて飲水をしてもらいます。

目安として1歳未満の乳児は1日体重1キロあたり150ml必要です(食事での水分量も含む)。

例として9キロの0才児さんは1350ml必要になります。

1歳以上で小学校前までの幼児は1日体重1キロあたり100ml必要です。

20キロの場合2000ml必要です。

上記数字は目安で運動量によっても変化します。

水分摂取のタイミング起床時運動前後食事おやつ時お風呂前後寝る前があります。

一回分の水分量の目安にして下さい。

大勢の子ども相手に水分量を管理するのは大変ですし飲ませ忘れなども怖いです。

水分摂取したら✔するのチェックリストなどで管理するのも有効な方法です。

5 適切な衣服の選択

素材は吸水速乾性のある綿・麻・ポリエステルが良いです。

裸よりも服を着たほうが涼しく感じるようで、理由は体と服の間に風が通るからです。

首元や袖口がゆったりした服を選択し空気の通り道をつくりましょう。

色は熱を吸収する黒色系を避けたほうがいいです。

帽子の中は蒸れるので休憩時は帽子を取ります。

6 室内の環境を整える

室内の環境も熱中症に関係します。

外が暑いからとエアコンをガンガンに効かせると、外の気温と室温の温度差が体の負担になってしまいます。

ポイントは24℃〜28℃の室温をキープします。

注意点としてエアコンの設定温度ではないので、必ず室温計で測定して調整します。

補足ですが乳幼児の車内放置はとても危険です。

何らかの原因でエアコンが切れてしまうと数分で50℃以上になることもあります。

わずかな間でも絶対にしないようにしましょう。

7 子どもの危険サインを見逃さない

子どもから出ている危険サインを観察します。

具体的には顔が赤くひどい汗が出ている場合は体の中の方の温度が高くなっています。

休息と水分補給が必要です。

さらに脱水が進行すると目元がくぼむ、尿の回数が少なく色が濃くなったり、機嫌が悪かったりや唇・皮ふの乾燥がみられます。

このようなサインが見られたらすぐに休息と水分補給が必要です。

しっかりと一人ひとりの顔や髪の毛がびっしょり濡れていないかなど観察し発見したら休むよう促します。

コロナ渦、夏場のマスク着用は不要な理由

保育園等がコロナウイルスの感染症対策としてガイドブックの役割をしている『学校の新しい生活様式』では熱中症の危険性がある時はマスクを外すとなっています。

全国保育園保健師看護師連絡会が出しているガイドブックにもマスク着用は推奨していません。

暑い中でマスクをする行為は観察もできませんし、何より暑くなりかなり危険です。

マスクをしている人がいたら外しましょう。

屋外活動を見守る大人はというとマスクを外す時は十分な距離(2m以上)をとるや、会話を控えるなどが望ましいとなっています。

しかし現場で人との十分な距離を取ることや会話を控える事は無理だと思います。

ガイドブックにも命に関わるため熱中症対策が優先となっており、マスクは取っていいとなっています。

実際マスクを取ってくださいと言っても先生方は無理をしてマスクを着用していました。

日々の疲労の積み重ねで体調を崩すことも考えられるので、国からの指示もある事を説明し安心してマスクを取るように働きかけましょう。

まとめ

【熱中症予防7選】防げる病気!予防が最重要

  1. 暑さに慣れる:4月〜6月は暑さに慣れるトレーニングの時期
  2. 規則正しい生活と体調不良の情報の共有
  3. 暑さ指数を活用し園の運動時間等のルールを決める
  4. 適切な飲水行動:園では運動前後と食事の際はしっかり水分補給
  5. 適切な衣服の選択:綿・麻・ポリエステル素材のゆったりした白系の服を選ぶ
  6. 室内環境を整える:24℃〜28℃の室温をキープ(室温計での測定)
  7. 子どもの危険サインの観察:顔が赤くひどい汗は要注意

夏場のマスクは着用は大人も子どもも熱中症対策ではしなくてよい

アクションプラン

今回の内容を全てでなくて良いので保健だより又は子どもの健康教育で取り入れてください

動画でも説明していますので見て頂けるとありがたいです。

最後まで読んで頂き本当にありがとうございます。

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