熱中症対策や予防をしていても子どもが熱中症になってしまった時の対応できますか?
熱中症に限らず子どもの場合はっきりとした症状がでなかったり、子ども自身が自覚している症状をつたえれなかったりするので、判断に迷う事が多々ありますよね
今回はそんな現場での不安を少しでも解消できる内容となっています。
保育園看護師さんや保育士さん保護者の方々に読んで頂きたい内容となっています。
もちろん子どもだけでなく大人でも応用できます。
この記事を読んで頂いた後はこの様になっています。
熱中症の応急処置【3つの方法】がわかるようになります。
救急車はいつ呼べばいいのかがわかります。
それではさっそく本題に入ってい行きます。
熱中症の応急処置
【意識障害があるかないか】応急処置をする上で1番重要なポイントです。
わかりやすく解説していきます。
環境省熱中症予防情報サイトからダウンロードできるフローチャートに沿ってみていきます。
チェック1 熱中症を疑う症状はありますか?
- 【熱失神】めまい・失神など
- 【熱けいれん】筋肉がツルなど痛みを伴うけいれん
- 【熱疲労】めまい・頭痛・脱力感・吐き気など
- 【熱射病】 意識障害・高体温など
沢山の症状がありますが高温環境下にいた時またはいた後の体調不良は熱中症を疑います。
《症状があった場合、チェック2へ》
チェック2 呼びかけに応えますか?
意識障害があるかみています。
具体的には反応が鈍い、言動がおかしい、意識がない場合は『いいえ』に進み救急車を呼びます。
子どもの場合意識障害を見分けるのは難しいと思います。
そんな時はいつもよく接している担任などの意見をたよりに観察します。
もし迷ったなら悪い方を想定して救急車を呼びましょう。
《呼びかけに応えない場合救急車を呼ぶのと並行し応急処置を行います》
具体的な応急処置【3つの方法】
ポイントはいかに早く体温を下げれるか!!
1番効果のある方法
1番効果のある方法は氷水の入った風呂に入れて冷やします。
想像しただけでも効果がありそうですよね。
具体的には園にある衣装ケースを2つ重ねた物を風呂釜代わりにして、氷と水を入れて子どもを入れます。
服は着たままで氷水に入れ、呼吸ができるように脇を支えて溺れないようにします。
患者本人が寒がったり、冷たさを嫌がれるようになるまで続けます。
2番目に効果がある方法
続いては全身に水をかけ扇風機などで強力にあおぐ方法です。
具体的には屋外の涼しい影の場所に寝かせ、ホースで常時水をかけ流し続けます。
さらに扇風機やうちわで風を送ることで効果的に体温を下げれます。
服は着たままでで緩めてあげます。
この方法も患者本人が寒がったり、冷たさを嫌がれるようになるまで続けます。
一般的な方法
フローチャートの中でも紹介されている、全身に氷のうや氷水につけたタオルを当てる一般的な方法です。
具体的にはエアコンのガンガンに効いた部屋で首・脇・股の付け根(ソケイ部)に氷を当て、全身に冷たいタオルを当て何度も交換します。
扇風機やうちわで風を送り体温を下げます。
服は脱がせたり緩め、患者本人が寒がったり冷たさを嫌がれるようになるまで続けます。
保育園の状況や遠足先などシチュエーションによっても変わりますが、これら3つの方法の中からよい方法を選択して救急車が来るまで全力で体温を下げて下さい。
動画で応急処置を具体的に見たい場合は【日本スポーツ協会】が出している動画がとても参考になるので参照してください。
《チェック2 呼びかけに応えますか?で『はい』の場合》
応急処置でお伝えした【一般的な方法】で体温を下げ休息させます。
チェック3 水分を自力で摂取できますか?
自力で水分を飲めるか?
具体的には『自分でコップを持って自ら口元にコップを運び水分を飲む事』を言います。
つい気持ち的に大人は介助したくなると思います。
しかし無理に飲ませる事と同じになってしまい、肺の方に入ることもあります。
また吐いた・吐き気がある場合は胃の機能が落ちている為、病院の点滴でしか水分が摂取できないので飲ませてはいけません。
飲めない時は救急車をよびます。
《チェック3 水分を自力で摂取できますか?で『はい』の場合》
水だけだと汗で失った水以外の成分が補えません。
水ばかり補給すると体液の濃度が薄くなり、体はバランスを取ろうとオシッコに水分を流してしまいます。
そこで塩分等も補給しなければなりません。
市販の物を買う時は成分表を見て食塩相当量100ml中0,1〜0,2gの物を買うようにします。
チェック4 症状はよくなりましたか?
《応急処置をしても改善が見られない時》
急変に十分注意して医療機関に連れていきましょう。
《応急処置で改善した場合》
その日の運動は控えて翌日までは注意して観察するように保護者と連携を取りましょう。
フローチャートで忘れてはいけないのが保護者への連絡です。
どのタイミングで連絡をするのかは事前に決めておきましょう。
救急車を呼ぶタイミング
救急車を呼ぶかの判断は2回あります。
意識障害がある時・水分が取れない時です。
子どもの場合判断が難し事が予想されるので迷ったら救急車を呼びましょう。
救急車を呼ぶのはハードルが高いと思われがちですが、上記の2回のタイミングは環境省熱中症予防情報サイト内の動画でも紹介されていたので迷わず119番(救急要請)しましょう。
まとめ
意識障害があるかないかの見極めといかに早く体温を下げれるかが最重要
応急処置3つ:氷水に浸ける・全身に水をかけ続ける・脇などの太い血管を冷やす方法
意識障害がある時や自力で水が飲めない時や迷った時は救急車を呼ぶ
保育園は集団生活という特性があり、1人熱中症患者が出たら他の人も熱中症の可能性があるので慎重に観察しましょう。
アクションプラン
体温を下げる3つの応急処置をお伝えしました。
その中でご自身の園で出来る最善の方法を選択しその準備をしてください。
動画でもお伝えしていますので良かったら見て下さい。
最後まで読んで頂き本当にありがとうございます。
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