【保育園の怪我】出血を止める3つの方法《保育園看護師への道 STEP12》

保育園看護師への道

ガシャーン!頭パカッ!血タラタラ…

今回は保育園で起こる数々のケガの中でも、皆がザワつきパニックになりやすい止まりにくい出血についてお話します。

泥だらけで傷口が汚れてる。めちゃくちゃ泣いている。周りの人が続々集まってきた。他にもケガしてるの?などなど

いつもは冷静な判断ができたとしてもパニックになりやすい状況になります。

出血のインパクトは大きいですよね。

今回は保育園看護師さん・保育士さん向けにタラタラ出る鼻血からドパドパ出る出血の応急処置の方法3つお伝えします。

読んで頂けると驚くほど出血した時に素早く止血することが出来るようになります。

1番確実で基本の血の止め方

直接圧迫止血法

今日はここだけでも覚えていってください。

直接圧迫止血法は読んで字のごとく、傷口を直接押さえて圧迫し血を止める方法です。

  • 【ステップ1】傷口に砂などの異物が入っていたら流水で流し取り除く
  • 【ステップ2】傷口をガーゼで覆う無ければ清潔なタオル・ハンカチなどで覆う、そして強く圧迫
  • 【ステップ3】RICE処置と同様に挙上。心臓より高く上げると血の流れが遅くなるので出血を抑えられる

【ステップ2】の補足で、ガーゼ等が血液でグジャグジャになる時はそのガーゼを外すのでなく、上から重ねて押さえつけて圧迫していきます。

強く圧迫する方法は、ギュッと両手で握る様にするや床など硬い板の上に出血部位を置いて上から押さえつけるなどがあります。

RICE処置の圧迫と同じで伸びる包帯を伸ばしながら巻くと圧迫できます。

重要な注意点

よく忘れがちな感染症対策。

処置をする人は直接血液に触れないようゴム手袋・無ければビニール袋を手に被せて処置を行います。

後で話す鼻血の時にも共通するのですが、血液に触れる時は必ずゴム手袋などを使用するようにします。

話はそれますがウンチを触る時は手袋をするのに、血液を触る時はしないことが現場でよく見られます。

感染の面からみて血液の方が怖いのに矛盾した行動をしている場合があります。

自分と相手の身を守っていきましょう。

その他の止血の方法

間接圧迫止血法【止血点】

間接圧迫止血法は傷口を直接押さえないで血を止める方法です。

イメージとしてはホースをつまむと水が出なくなるように、血管をつまんで血液の流れを止めてやります。

具体的には傷口から心臓に近い所にある止血点と呼ばれる場所をギュッと押さえます。

【止血点】

  • ①指の付け根。指先からの出血に対応
  • ②手首の動脈。手首〜指の出血に対応
  • ③骨に向かって押すとドクドクした所を押す。肘〜指先の出血に対応
  • ④脇から肩に向かって押す。腕全体の出血に対応
  • ⑤ソケイ部の太い血管。足全体の出血に対応
  • ⑥耳の前のトクトクした所(反対側もある)。頭全体の出血に対応
  • ⑦顎のラインでほっぺから奥歯を触るようにするとトクトクしている所。顔全体に対応

指の付け根以外は血管が脈打っているのが分かります。一度触ってみて下さい。

直接圧迫止血法間接圧迫止血法を組み合わせるとより高い止血効果が得られます。

さらに出血してる所を心臓より上げることも有効です。

直接圧迫止血法・間接圧迫止血法・心臓より上げる3つの方法をマスターして下さい

鼻血の止め方

鼻血の原因はほとんどが鼻をほじり粘膜を傷つけてしまい出血するパターンです。

本人や周囲の友達から鼻血出てると訴えてくれ、すでにポタポタと出血しています。

ステップ①:素早くティッシュを渡し血が色々な所につかないようにします。【スピードが大事】

ステップ②:ゴム手袋や無ければビニール袋をはめます。【感染対策】

ステップ③:出血している場所を心臓より高くするため、座った姿勢で顔はやや下向きにします。

ステップ④:鼻の外側から指3本指ではさみ、少し強めに押さえて約10分間待ちます。

10分間はけっこう長いです。少しの時間で止まることもありますが約10分ほど時間をかけて止めています。

理由は止血できたように見えても、時間が浅いとまたすぐに出ることがあるからです。

一度でしっかりと止血することで結果的に時間短縮できます。

鼻出血の場合は、鼻の穴から約1cm入った所からの出血が多いので、そこを中心につまみます


上記のような処置をしても血が止まらない場合は、鼻の奥からの出血が考えられますのでできるだけ早く耳鼻咽喉科を受診するようにします。

昔よくみられた首をトントンや鼻をつまんで上を向くは間違いです。

顔を上向きにすると、血がノドに流れムセたり、飲み込んで気持ちが悪くなり吐いてしまうこともあります。

口に溜まった血は飲みこまず吐き出すように促しましょう。

まとめ

直接圧迫止血法は傷口を直接押さえて圧迫し血を止める方法

ステップ1傷口の砂など流水で流し取る

ステップ2傷口をガーゼで覆い強く圧迫。出血が多い時は上からガーゼを重ねて押さえ圧迫する

押さえつける方法は、両手で握る・床など硬い板の上に出血部位を置いて上から押さえる、弾性包帯を巻く

ステップ3は心臓より高く上げる

間接圧迫止血法は傷口を直接押さえないで血を止める方法

7ヶ所の止血点を押さえる。直接圧迫と組み合わせてより止血強化

鼻血はゴム手袋して前傾姿勢で座らせ3本指でつまんで10分

アクションプラン

血液に触れる前に手袋をする

日常でよく起きる鼻血から擦り傷。

まずはこの動画を見てくれている方から、処置をする前に手袋の装着をしてほしいです。

僕も看護師になる前は血液に対して認識が甘く自衛官の時は素手でケガした人の処置をしていました。

保育園では子どもの血液なら大丈夫かと思った時もありましたが、処置を見ていた子どもが素手で友達の血液を触っているのをみて手本にならないといけないと思いました。

子どもの健康教育の面から見ても手袋していきましょう。

そして保育園全体として仕組み化出来るようにしてほしいです。

以上になります。今回の記事を動画でも説明しています。よければそちらも見て頂けるとありがたいです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。今後も保育園看護師さん保育士さんに役立つ情報を発信していきますのでよろしくおねがいします。

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