【世界基準】子供の下痢の見分け方!もう迷わないただ1つの方法/保育園看護師への道STEP16

保育園看護師への道

はじめまして。保育園看護師をしている岡安光彦といいます!

保育園看護師をはじめて4年目になります。

今回は保育園で働くと必ず困る、下痢の見分け方をお伝えしたいと思います。

オムツ交換の時に保育士さんから呼ばれ「これは下痢ですか?」と聞かれて返答に困ることが多々あります。

お尻にベッタリくっついていたり、嫌がってよく観察出来なかったり、すでに様式トイレの中に出ていて本人にどんな便だったか聞いてもはっきりしないなど様々です。

子どもの体調が1番気になるのですが、感染性があった場合はすぐに広まってしまうので初期対応がかなり重要です。

付随してお仕事中の保護者にお迎えを依頼しなければならないなど、下痢と判断した時の周囲への影響が大きいからです。

僕もよく困っていましたが、ある世界基準になっているツールを使えばかなり悩みは解決しました。

結論!ブリストルスケールを活用すると下痢の判断がしやすくなり迷わなくなります。

この記事を読んだあとあなたは…

  1. 下痢か普通便なのか見分けられる様になります
  2. 下痢の時の保護者対応がわかります

下痢の見分け方

ブリストルスケールとは

下痢の見分け方はズバリうんちに【シワがあるかないか】を観察し下痢か判断します。

まだわかりにくと思いますが具体的にみていきます。

ブリストルスケールとは世界基準のウンチの性状の目安をわかりやすく表したものです。

便は大きく分けて【便秘傾向】【正常】【下痢傾向】に分類されます。

下痢を見分ける方法

今回の内容で1番のポイントが⑤のやや軟らかいウンチ

ハッキリとしたシワのある半固形状の便

出典:(株)鳥居薬品『知って安心”うんち”の話』

露店のソフトクリームのマキマキしたところに境界線(シワ)ができるのを想像してもらうとわかりやすいかと思います。

シワがあるうちは普通便と判断します。

水分が多いとシワが出来ないので下痢と判断します。

保育現場の現状

すごくシンプルな見分け方だと思います。

しかし保育現場では犬のウンチの様にキレイな形で便を観察出来ません。

お尻やオムツににベッタリ付いた泥の様な便の時は、便を少し動かしてシワが出来るか見たりしています。

1番困るのが2〜3歳児さんで様式トイレですでに便が出てしまった場合です。

本人がどんな便が出たか正確に伝える事が難しく、水中の便を観察出来ないからです。

お腹の痛みがあるか?熱は?お腹に便が残っている感じは?便器内の水の濁り具合などで判断します。

園のルールで基本2回下痢(水様便)が出ると保護者にお迎えを依頼しています。

下痢の時の保護者対応

なぜ保護者にお迎えをお願いするのか?

保育園に看護師が居るのなら看護出来るのではないかと思われるかもしれませんが、

  • ほとんどの保育園は看護師がいない時間帯がある
  • 集団生活で感染が広がりやすい(特にノロウイルス)
  • 下痢で脱水状態であることを考えると運動遊びを控えたり個別対応になる
  • 衛生や不衛生の区別がつきにくい年齢など

これらの理由で園で看護することは難しいです。

登園前に相談があった場合(家庭保育をお願いする場合)

次の場合に家庭保育をお願いします。

  • 24時間以内に複数回の下痢があった。
  • 体温がいつもより高め、食事・水分を取るとすぐに下痢をする。
  • 朝にオシッコがない・機嫌悪く元気がない

下痢2回で家庭保育などわかりやすいルールを決めておくと保護者に対し統一した対応が取れます。

「下痢がもう1度出たら連絡しますね」等、了承を得ておくと仕事の調整もつきやすです。

ルールは入園前にあらかじめ共有しておくといいですね。

ココでもポイントになるのが下痢の判断基準です。

保護者が思う下痢は実は普通便だったり、ひどい下痢かもしれません。

聞き取りで便の状態を確認することで【シワ】のある便かイメージし、悪化していないか観察できます。

保育中にお迎えをお願いする場合

まずは下痢が出てからのおおまかな流れです

  1. 便を見て下痢かどうかの判断をする
  2. オムツ内に出でいる下痢は袋を2重にし保存する(2回目の下痢)
  3. お尻のケアをする
  4. 発熱などその他の症状がないか観察
  5. お迎えの依頼と医務室での様子観察と水分補給
  6. 昼食やおやつ前であれば食事の確認をとる(お迎えが遅くなる時)
  7. 経過を記録に残す
  8. 保護者に経過・感染症状況・食事のアドバイスする
  9. 受診を促し、必要時保存した便を渡す

受診する際のポイント

園側としては全ての下痢に対して受診をしてもらい、感染症でないことを診断してもらいたいところですが難しいです。

受診する場合は病院に伝えてほしいことをまとめておきます。

  • ウンチの状態:量、回数、色、匂い、血液や粘液の有無。写真を取っておくと便利
  • 食べた物
  • その日の出来事(暑い環境で長時間いたなど)
  • その他の症状や園の感染症状況

可能なら保存した便を持っていってもらいます。

注意点

便の検査をするように医師に要求しないことです。保険適用外であったり、医師が総合的に判断するので園として要求しないようにします。

感染症かはっきりさせたいところですが、ぐっとこらえましょう。

家で様子を見る時のアドバイス(消化の良い食べ物)

消化の良い食べ物【おかゆ・野菜スープ・煮込みうどん(短くきざむ)など】を少量ずつゆっくり食べる。

OS-1などの経口補水液やポカリで少量ずつ頻回に水分補給を促す。

入浴できない場合でもお尻だけでもシャワーし、柔らかいタオルでトントンと押さえて拭くことを伝えると親切です。 

ちなみに園ではシャワーは控えます。

シャワーで細菌やウイルスが飛び散って感染拡大させないためです。

下痢の時に控えるべき食べ物

脂っこい料理:肉・乳製品(アイスクリーム、牛乳、ヨーグルト等)

糖分を多く含む料理やお菓子・ジュース

香辛料の多い料理や食物繊維を多く含む料理(芋、ごぼう、海草、豆類)

牛乳はおやつででる機会が多いと思います。下痢の時はお茶に変更するなどの対応がいいです。

アクションプラン

ブリストルスケールで検索し①〜⑦番のウンチを確認して下さい。

余裕があればプリントアウトし、保育園のトイレですぐに確認出来るようにして下さい。

最後まで読んで頂き本当にありがとうございます。

動画でも説明しているので御覧ください。

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