【子供の遊び】次の大谷選手を育てる!ケガ予防と脳を鍛える遊び方/保育園看護師への道STEP17

保育園看護師への道

大谷選手の活躍が凄いですね。

オリンピックもあり、運動の出来る子どもに育ってほしいと願う人も多いと思います。

私もプロサッカー選手を夢見る少年でした。

大人になってから行うスポーツと乳幼児期に行うスポーツでは大きく意味合いが違ってきます。

脳や脳神経系の90%が10歳になるまでに完成すると聞いたことはありませか?

ここで大きく影響を与えるのが運動です。

また保育園で頭を悩ますケガの問題についても大きく影響をおよぼします。

おもしろい運動の科学を見ていきたいと思います。

『運動遊びで身につける子どもの能力とケガの予防/大阪総合保育大学 准教授 清田岳臣』研修を受けた内容をまとめたものになります。

とてもおもしろかったので機会があれば研修等参加して下さい。

今回ですぐにケガしなくなる・事故が起きなくなるとゆうものでなく、子ども自身の能力を鍛えてケガを予防し、将来子供の財産になっていくそんな内容になっています。

この記事を読んだあとのあはたは…

  • 防げるケガと防げないケガがわかります
  • 脳や脳神経系を鍛える遊び方がわかります
  • ケガをしない体をどう育てるかがわかります

ケガと安全からみえる遊びの大事さ

大人は子どものケガを防げない

動画で転落しそうな子供をキャッチするスーパーお父さんが取り上げられているのを見たことないですか?

あれは本当に凄いことで、ある実験で驚きの結果がわかりました。

子どもが転倒するまでの時間は0.5秒で、大人の全身が反応する時間が0.4秒だとわかりました。

0.1秒で子どもの所に到達しなければいけないことが判明しました。

見守りをする場面が多々ありますが、見守っていても防ぐことが出来ないことの方が多くなります。

見守りをしていた保育者などを攻めるのは大間違いです。

このことから物理的に防げない事を分かった上で、防げることに焦点を当てることが大事です。

遊びの必要性

遊びの必要性がよく分かる事例があります。

子どもは遊ぶ事が大好きですが、アフリカのある地域で、食べる寝る排泄しかさせなかったそうです。

その様に育った子どもがどうなったかというと、走れない・つまずくなどケガが多発したそうです。

極端な例ですが遊び運動の必要性が見えてきます。

過度に安全性を重視すると、子どもの冒険や挑戦が減少し発達を阻害します。

子どもの不利益につながります。

完全にリスクを除去することは、事故の回避能力を阻害します。

発達に応じてリスクに挑戦できる環境が必要です。

ケガの予防には遊び・運動【リスク】が必要でバランス良く経験することが最重要。

バランス良く経験については具体的に見ていきます。

リスクとハザード

リスク:子どもの発達にとって必要な遊びの価値のひとつ。

小さないリスク対応から学び事故をさけることが出来る

ハザード:遊びの価値とは無関係で事故を発生させる危険性のこと。(ネジの緩み等)

リスクとハザードの境界線は社会状況・個人の発達や能力などで異なります。

例えば5歳児に適切なリスクのある運動でも2歳児が行うとハザードになります。

また年齢に応じたリスクのある運動でも、真夏に熱中症対策を無視して行うとハザードになってしまいます。

理想の安全な環境はハザードのない保育者が目を離せる状況をつくることです。

リスクのある運動は子どもにとってちょっと怖かったりドキドキするので楽しいとされています。

僕が小学生の時、団地に住んでいて色々な屋根に登ったり、屋根からベンチに飛ぶ遊びをしていました。

今考えると何が面白かったのかと思いますが、怖かったドキドキした思いでは今でも残っています。

幼い時にした遊びで今思い出すのはスリルのあった遊びです。

【驚愕の事実】運動不足の現状

1980年と2013年の体力の状況を調査した結果。

歩数を比べると1980年頃2万歩、2013年1万2千歩

体力測定結果も低下していました。

約25年で5才児の体力が1980年頃の子どもの3才児と同等までに低下している事がわかりました。

さらにコロナ禍による運動不足で体力低下が進むことが確実となっています。

この事実はリストとハザードを考える上で考えないといけません。

昔は適切なリスクの運動でも、今ではハザードになってしまうことが考えられます。

脳神経系を鍛え、ケガしにくい身体を育てる

運動・発達の原則

冒頭でも触れましたが、脳などの神経系の発育は10歳までに90%完成します。

10歳までの間に脳神経系が関与する運動をすることでが大事になってきます。

発達の原則として、多くの筋肉を上手にコントロール出来るようになるのは7才頃。

筋力や持久力は思春期以降でピークを迎えます。

6〜8歳頃はトレーニング効果が少ないと言われています。

これは運動の意味がないと言う意味でなく、1つの運動に特化して行うのでなく、様々な運動をすることが大事と言われています。

例えばサッカーばかりするのでなく、野球やプール、縄跳び等様々な運動をすることが良いとされています。

理由は蹴る・投げる・掴む・泳ぐなど様々な筋肉を使う事で効率的に脳・脳神経系を鍛える事が出来るためです。

様々な運動・遊びをすることでバランスが良くなります。

バランスが良くなる=コケにくくなる=ケガが予防出来ることも大事なポイントです。

広い空間で遊ぶ場合と狭い空間で遊ぶ場合も前者の方がバランスが良くなることがわかっています。

また、あぜ道などの舗装されてない凸凹道をよく散歩した場合もバランスが良くなります。

ケガを予防する運動の方法

まずはレディネスの考えを知る

レディネスとは基本の運動をする前にしてしておかなければならない運動能力をつける事

まわる・ころがるの基本の運動をする前には、頭・首のコントロールが出来ていないといけません。

ちょっとわかりにくいですよね…

例えば『逆上がり』が基本の運動とするならば、ぶら下がる力・鉄棒にお腹を引きつける力・股関節周りの操作力が必要になってきます。

これら3つの運動能力をつけることで基本の運動ができるということです。

では具体的な方法は…

棒のぼりをする・鉄棒を使って豚の丸焼き・おさるのジャンケン(豚の丸焼きの状態でジャンケン)をします。

これらの能力を鍛えて整えることで逆上がりができるようになります。

さらに細かく見ていくと…

乳児期の初期運動ができていることで、幼児期の基本運動が出来ようになります。

逆に言えば初期運動が出来ていないと基本運動ができなかったりケガに繋がります。

幼児期の基本運動は36〜84に分類できます。

人間の基本的な動き36種類

人間の動き36種類どんなものがあるか言えますか?

ホップ・ステップ・ジャンプ…僕は言えないです。

【幼児期に身につけたい36の基本動作】で検索してもらうとすぐにわかります。

大きく3つに分類されます。一例として…

これらの動作は全て遊びの中に含まれています

最重要のポイント

  • ①遊びの中にどんな基本動作が含まれているか把握すること
  • ②バランスよく基本動作を行う(36種類できるだけ活用する)

例えば鬼ごっごは走る・追いかける動作。

鉄棒はぶら下がる・飛ぶ・のぼる・支える動作。

ボール遊びは当てる・投げる・たおす動作をすることで、9種類の動作ができます。

重複しますがバランス良く様々な運動をすることは、ケガ予防・脳神経系を発達させることに繋がります。

運動指導する VS 指導せず運動

運動能力を高めるのは運動指導する場合と何も指導せず運動してもらう場合ではどちらだとおもいますか?

正解は運動指導しないほうでした。

一斉保育 VS 自由保育の場合でも自由保育の方が運動能力が高くなっています。

一番良い結果が出たのが半々の保育だったそうです。

実際には何もしない子どもいます。

自己決定を尊重し自由に遊んでいるように見えて、裏で先生が導くのが理想です。

遊びの要素に加えると良いこと

こんな経験ありませんか?

横断歩道の白だけ踏む・飛び石があれば飛んでしまう・学生の時に机に座った。

これらは行動を誘導された結果そうしてしまった。

アフォーダンスと言われ、ある環境があることで行動が誘導されてしまうことを意味します。

机は学生にとって座りやすい高さのため、椅子の意味をもった結果座ってしまうことが言えます。

アフォーダンスを取り入れると自然と行動が導かれてしまいます。

自主的に運動をしたがらない子どもは、サーキット運動などを取り入れ、自然と体が動く環境を作ることも良い例です。

アクションプラン

【幼児期に身につけたい36の基本動作】で検索し、一度どんな動きがあるか見て下さい

最後まで読んで頂きありがとうございます。

動画でも説明していますのでご覧頂ければありがたいです。

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